「昔のゲームをPCで遊ぶのは違法なの?」という疑問を抱く方は少なくありません。結論から言えば、正しくルールを守っていれば、自分だけの趣味として楽しむことは法律(著作権法)で認められています。
しかし、一歩間違えると大きなトラブルに発展する可能性もあります。大切なコレクションを守り、胸を張って遊び続けるための必須知識を整理しました。
1. 自分で吸い出す「私的使用のための複製」
法律では、自分が所有している著作物(ゲームソフト)を、自分自身で楽しむためにコピーすることは「私的使用のための複製」として認められています。
- OKな例:自分が持っているカセットから、自分で吸い出し機を使ってデータを取り込み、自分のPCで遊ぶ。
- OKな例:バックアップとして自分のHDDに保存しておく。
つまり、カセットの持ち主本人が、自分の機材でデータ化する分には問題ありません。
2. 絶対にやってはいけない「アウト」な行為
一方で、たとえ善意であっても以下の行為は著作権法違反となります。
- ネットからのダウンロード:自分が持っているソフトであっても、ネット上に転がっているデータをダウンロードするのは違法です。必ず「自分のカセット」から取り出す必要があります。
- データの配布・共有:吸い出したデータを友人に送ったり、ネットにアップロードしたりすることは厳禁です。
- ソフト売却後のデータ保持:カセットを中古ショップなどに売って手放した場合、そのソフトのデータ(複製物)を持ち続けることは法律の趣旨から外れます。ソフトを手放すなら、データも消去するのが基本のルールです。
3. 「コピーガード」の解除について
近年のゲームには強力なコピーガード(暗号化)が施されています。これを意図的に破って複製することは、たとえ私的利用であっても制限されています。
ただし、初期のファミコンやスーパーファミコンなど、そもそもコピーを制限する仕組みがない時代のカセットを吸い出す行為については、現在のところ私的複製の範囲内とされています。
ルールを守って、文化を次世代へ繋ぐ
私たちがレトロゲームを愛し、データを保護する目的は、あくまで「素晴らしい作品を失わないため」です。製作者への敬意を忘れず、正しい方法で楽しむことが、レトロゲームという文化を長く守っていくことに繋がります。
正しく安全に、そしてクリーンな環境で、あの頃の続きを楽しみましょう。
正しい知識と確実な機材で、安心のゲームライフを
ルールを守って正しく保存。あなたの思い出を、一生安全に守り抜きましょう
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